こちら記事では【漫画版】チェンソーマンの内容に触れております。まだ、これから本編を読まれる方、結末を知りたくない方は読むことをおすすめいたしません。また、私自身の勝手な解釈も含まれています。
本編を読まれていない方は、ぜひ読んで見てください!!
はじめに
コミックスのキャラクター紹介の前のページでは、週刊連載ではおそらく見られない描きおろしのイラストが載せられている。こういうのを何て呼べばよいかわからないため、ここでは“中表紙”と呼ばせていただきたい。
第1巻での中表紙では、主人公デンジは入り組んだ暗い裏路地にいて、そこに設置されている柵に肘を掛け、下を見下ろす様子が描かれている。
このイラストの中で気になったものがあったため、少しばかり挙げさせていただきたい。
デンジの状態
中表紙のデンジはまだポチタが心臓になっていないときである。
そのため、右目などの臓器を売っているため右目はなく、そこには眼帯が装着されている。
ここでのデンジは第1話目より前の状態だと思われる。
デンジを挟むように書かれている2つの看板の意味
言葉の意味については、適当にググって意味をこじつけているため、信憑性に欠くものだが見て欲しい。
「kiichigo」

デンジが眼帯を装着している右側(死角になる部分)に、文字のみで描かれた看板が設置されている。
ここには、デンジの今後の人生で思いもよらないことや、デンジ自身認識したくない心の底にある記憶?などを表現しているのではないかと思った。それらを踏まえつつ看板の意味について考える。
そして、「kiichigo(キイチゴ)」の花言葉には、ググってみただけでも様々な意味があるようだ。
それらを適当に挙げつつ、それらに意味をこじつけてみる。
羨望
「自分が持っていない他人の優れた性質や財産、地位などに対して、羨ましいと感じる強い感情」とのこと。
借金まみれで、目玉や臓器など自分の一部を売らなければ生きてはいけないほど、デンジの人生はどん底に近い、と思われる(私自身の視点では…)。
そんな生活の中、作中でデンジはある夢をポチタと語り合っている。
それは、「普通の生活」を送るという夢。デンジにデビルハンターの仕事を斡旋していたヤクザたちは高級車に乗り、随分羽振りの良い様子であった。
物置で生活し明日を生きれるかわからない生活を送っていて、常に金持ちと対峙しなければならなければ、無意識にも比較してしまうのではない。
その中で、形成されていった夢が「普通の生活」なのではないか。しかし、当時のデンジには全くと言っていいほど手が届く夢ではなかった。
深い後悔
この段階ではまだデンジの過去は深堀されていない。
何かしら取り返しのつかないことをしてしまったという後ろめたさがあり、視界に入れまいと無意識のうちにそれを押し込めている可能性がある。
見えない右目側に看板が設置されているのはこの意味もあるのかもしれない。
謙遜
デンジは楽天的な性格のようで、存外自己肯定感が低いと思う。
食事は食パン1枚をポチタと共有し、100円あれば3日は生きられるというほど。
そして吐血するほどの持病を抱えているなど、本来なら未来に希望を見出すことは難しい状況である。
しかし、その中でも「金持ちになりたい」より、「普通の生活」を送りたいという所にデンジの謙虚さが伺える。
また、このような生命の危機に瀕するほどの生活を長期間ポチタの乗り越えてきたものの、1話目でのデンジの発言ではデンジ自身、自己評価はかなり低く見積もっていると思われる。
だが、これからの人生で様々な体験を通し、自己肯定感を向上させていくことになることは、当時のデンジには知る由もないだろ。それを踏まえて右目では見えない死角側配置されているのではないか。
愛情
当時のデンジには情をもって接することができた存在は、ポチタだけだったかもしれない。
今後、アキやパワーなどと生活していく内に家族のようになっていく。
そこで家族愛が形成されていくが、それが抜け落ちてなくなってしまうのかもしれない。当時のデンジの右目のように()。
先見の明
「未来の物事を予測し、対策や行動を起こす能力」とのこと。
しかし、「kiichigo」の看板はデンジより後ろに設置されている。
しかも、視野のかけている右目側に。
これは、それだけの能力がその時のデンジには備わっていなかったからなのか。それとも、デンジの未来より今を生きるというスタンスから、この意味を否定するものか。
「POWER」

作中でこの言葉が使われると、真っ先の登場人物のパワーが思い浮かぶ。
第15話のセンターカラーでも、デンジの左側からパワーは親しみのある表情を浮かべながら、絡みつくように右腕をデンジの首に回している。
ジャンプの表紙でもデンジの左側に位置することが多いことから、この「POWER」という看板にも何かしら意味があるのかもしれない、と思った。
こちらも看板事態に意味があるかわからないものの、「POWER」の意味をググって適当にこじつけてみたものである。
「(電気やエネルギーを)供給する」

動詞としてこのような意味もあるようだ。登場人物のパワー自身、マキマとの決戦前でデンジの一部になっていたり、マキマを斬りつけた時のチェーンソー(電ノコ)に姿を変えている。
加えて、ポチタもデンジに自身の心臓を与えることで電ノコの悪魔になる力を与える(=供給)していると考える。
また、連載開始された時のジャンプの表紙にも、デンジは左肩を前に出しチェーンソーを構えている。そして、左肩にはポチタもの乗っかっている(しがみ付いている?)。
そして、人間の重要な臓器である心臓も左側にあり、この臓器も体中に血液を送り出す(=供給する)役割を果たしている。
この「POWER」の看板の位置にはこれらの意味を読者に伝えるために描かれていたのではないかと思った。
「何かができる力(ラテン語)」
このような意味もあるらしい。
作中でのチェンソーマンに変身できる力は、生き延びるには絶望的な状況をなんとかできる力だと思われる。
実際に、〇んでも胸のスターターを引っ張れば、復活することができている(体内の血液が十分残っていれば)。
この変身能力も、ポチタから心臓を譲り受けたことによるもの。そして、チェーンソーに形を変えたパワー(マキマとの最終決戦時の状態)を構えた時も左側からである。
それを強調するために、「POWER」の看板も左側に設置されているのかもしれない。
まとめ
あれこら考えたものの、イラスト内の情報に意味があるかは分からない。
正解かどうかはさて置き、1ページのイラストでこれだけ楽しむことができた。